バンクイックの審査と保証会社のアコムとの関係 2016.08.23
バンクイックの審査は、三菱UFJ銀行の傘下に入ったアコムがしています。
貸金業法改正の際、業績が伸び悩んだアコムを三菱UFJ銀行がグループに引き入れたのです。
アコムの審査は緩めだとの評判ですが、バンクイックの審査についてはどうなのでしょうか。
審査は消費者金融のように自社でしている場合と、他社に委託している場合があります。
カードローンのようにリスクが高く、商品内容が特殊な場合は、この手のローン商品の審査を得意にしている信販会社や消費者金融に委託している場合が多いようです。
保証会社はアコム
バンクイックの商品説明書を見ると、保証会社としてアコムの名前が挙がっています。
銀行の審査は時間がかかると言われることが多いのですが、バンクイックの審査のスムーズさは、銀行本体の審査ではなく、消費者金融であるアコムが審査をしているからこそ実現できることなのです。
では、どうしてアコムなのでしょうか。
実はアコムは三菱UFJ銀行系の消費者金融です。
昔からある程度の付き合いはあったのでしょうが、貸金業法の改正や過払い金請求の増加で経営が悪化したアコムを平成16年に三菱UFJ銀行が系列化したのです。
そのような理由もあり、三菱UFJ銀行系のローン審査の多くはアコムが行っています。
昔、三菱UFJ銀行が合併する前に、合併前の銀行でもカードローンの取り扱いはありました。
しかし、通帳を利用した銀行ATMしか利用できない形式のものであり、正直使い勝手が悪いものでした。
その頃に比べると、現在のバンクイックはとても使い勝手のいいカードローンに仕上がっています。
最短40分は銀行では無理
銀行の審査は、支店決済で済むものであっても、支店長の決済がないと完了しません。本店稟議が必要な住宅ローンなどは1カ月かかる場合もあります。
その為、出張等が多い支店長の決済を申込当日にもらうことは無理であり、即日審査すら無理があるのです。
この事情は三菱UFJ銀行でも同じであり、バンクイックという名称にあるとおり素早い審査は、アコムが審査をしているからこそ実現しているのです。
他の銀行系カードローンも同様
他の銀行系カードローンも事情は同じです。
メガバンクであれば、三菱UFJ銀行と同じように傘下に収めている消費者金融がありますし、他の銀行もクレジットカード発行などで提携している信販会社があります。
銀行本体で審査をしていないから審査スピードが速いのです。
残念に思う方も多いでしょうがそうではありません。
カードローンの審査は申込者の収入を基礎にして与信枠を算定するという点は同じですが、貸倒リスクをどこまで許容するかに違いがあるのです。
審査基準は利率で変わる
貸倒リスクとは、貸したお金が回収不能になる危険性のことです。
金融機関ではその危険性を回避するために保証料を取り、保証会社に保証をしてもらっています。
バンクイックの場合、この保証をアコムがしているわけですが、アコムの金利とバンクイックの金利では、バンクイックの方が低いですね。
つまり、バンクイックはアコムほど保証料を取ることができず、貸倒の危険を回避しにくい状況になっているのです。
バンクイックは利率が低いことで、結果としてアコムより審査基準が厳しくなりがちだと言えるのです。
審査マニュアルはローン商品ごとに違う
金融機関のほとんどはローン審査を審査マニュアルに基づいてしています。
消費者金融の審査スピードが速いのは、審査マニュアルをプログラム化し、コンピューター処理しているためです。
先ほど説明したとおり、バンクイックとアコムでは利率が違うことから、審査基準に差があることは容易にお分かりいただけるでしょう。
審査マニュアルもこのような事情によりローン商品ごとに違うのです。
バンクイックのように比較的少額で審査のスピードアップが求められるローン商品は、この手のローン商品を取り扱っている消費者金融の方が審査に慣れているのです。
餅屋は餅屋というわけです。
消費者金融が審査をするから早い
消費者金融の審査スピードは非常に早く、分単位でスピードを競っています。
そんな事業環境で審査スピードを上げている消費者金融は、銀行系カードローンを企画しようとする銀行にとってはぜひ利用したい審査機関です。
銀行系カードローンの審査スピードが速い理由は、消費者金融などが審査をしているためです。
三菱UFJ銀行だからこその優れた商品性
バンクイックは、その名の通り「クイック」な審査を前面に出していますが、契約後も提携コンビニATM手数料無料や最低返済額が低い、利用者視線に立ったローン商品です。
アコムを傘下に収め、素早い審査を実現しているバンクイックは、早いだけが取り柄ではない評判の高いカードローンなのです。